SDGsに向けたチリの取り組み

チリ国内のオリーブオイル生産や販売に携わる企業を集めた協会であるオリーブオイル生産者協会(ChileOliva)の取り組み

オリーブオイル生産者協会は、農業食品産業の国際的なリーダーとしてSGDsの活動を推進するプロジェクトに取り組んでいる。2011年には米国国務省の資金援助を受けた世界環境センター(WEC:World Environment Center、本部:米国ニューヨーク)参加の国際協力プロジェクトにより、クリーンな生産とエネルギー効率化のための試験的な取り組みを通じて、2011から持続可能性に関する事項の継続的な改善に向けた道を歩み始めた。

その後2013年には第1次クリーン・プロダクション協定(APL)を締結。定められた目標・行動を遵守することにより、経済省に属する持続可能性・気候変動庁から認証を受けられる仕組みである。2020年には第2次クリーン生産協定を締結し、気候変動の緩和・適応策の実施を通じて、オリーブオイルに携わる企業の持続可能性管理をさらに強化し、国の温室効果ガス削減戦略に貢献することを目指している。

チリ・オリーブオイル生産者協会(ChileOliva)の推進するクリーン生産協定(APL)で定める目標を実行し、それが認められた会員企業には、サステイナブルなオリーブオイル(Aceite de Oliva Sustentable)の認証マーク「AOS」が持続可能性・気候変動庁から授与される。AOS認証マークの目的は、企業の持続可能性管理を認識し、オリーブオイルに携わる企業のさらなる持続可能性管理の強化を奨励することにある。持続可能性を維持するための取り組みは製品に付加価値を与え、気候変動への適応に大きく寄与するとともに、温室効果ガス削減のための国家戦略にも貢献しているという。

AOS認証は、消費者はもちろん、オリーブオイルの生産・販売に携わる人たちにも厳しいサステナビリティ基準のもとで生産された製品であることを保証するものとのこと。

現行の第2次クリーン生産協定では、持続可能性管理をさらに強化し、国の温室効果ガス削減戦略に貢献することを目指した次の9つの目標が掲げられている。
1. サステナビリティ指標の策定とモニタリング
2. 労働者へのサステナビリティについてのトレーニング
3. エネルギー消費の削減と管理
4. 水資源の管理
5. 生物多様性、在来種、土壌の保守
6. 廃棄物ゼロを目指した循環型経済の促進
7. コミュニティへの貢献とQuality of Working Lifeの推進
8. カーボンフットプリントの定量化と検証
9. 生産者の責任としてのパッケージリサイクル

オリーブオイル生産者協会:http://www.chileoliva.cl/es/sustentabilidad/