シャープ、I2C通信対応ウェアラブル機器向け超小型近接センサを量産化

シャープ福山セミコンダクター(株)は、I2C通信(※1)対応で業界最小クラス(※2)のウェアラブル機器向け近接センサ(※3)<GP2AP130S00F>を開発、本年5月から量産を開始した。

 ウェアラブル機器市場は、スマートフォン向けなどに採用されているTWS(※4)イヤホンをはじめ、今後、普及が期待されるVRゴーグルやスマートグラス、さらには生体情報のモニタリング機能を搭載した機器などを含む成長分野である。これらの機器では、物理スイッチを搭載せず、機器の着脱を自動的に検知して音楽再生の一時停止などの制御を可能にする近接センサの採用が進んでいる。そうした状況の中、ウェアラブル機器のデザインにより高い自由度を持たせるべく、近接センサの小型化へのニーズが高まっている。

 本センサは、同社が長年のオプトデバイス開発を通じて培ったパッケージ技術や光信号処理技術により、業界最小クラスの本体サイズを実現した。また、平均消費電流Typ.40 μA(※5)の低消費電流設計により、バッテリーの長時間駆動を実現するとともに、独自の外乱光ノイズキャンセル回路(※6)を採用し、太陽光の下など、赤外波長成分が多い屋外環境(※7)においても誤作動を抑制するという。

品 名:近接センサ
形 名:GP2AP130S00F
サンプル価格(税込):100円
量産開始:2021年5月
月産個数:300万個

■ 主な特長
1.超小型・低消費電流設計により、さまざまなウェアラブル機器への組み込みが容易
2.耳などへの着脱を自動検知し、スイッチ操作なしにウェアラブル機器の制御が可能
3.外乱光耐性が高く、屋外でも誤作動を気にせずに使用可能

注釈:
(※1) 2本の信号線で通信する同期式のシリアル通信方式の規格。
(※2) 2021年7月19日現在、シャープ調べ。近接センサにおいて。
(※3) 赤外光を照射して対象物の接近を検知する、受発光素子一体型のセンサ。
(※4) True Wireless Stereoの略。完全ワイヤレスステレオ。
(※5) 回路部(LSI)ならびに発光部(VCSEL)の消費電流の合計。
(※6) 特許第5823624号および特許第6072928号。
(※7) 実証環境:太陽光下10万Luxの場合において。

ニュースリリースサイト(sharp):https://corporate.jp.sharp/news/210719-a.html