村田とACCESS、幅広い業界のDX化を推進するソリューション開発で協業

(株)村田製作所と(株)ACCESSは、幅広い業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現を推進するソリューションの開発および市場展開を目指して協業する。この取り組みの一環として、製造現場向けスマートものづくり支援ツール「JIGlet」(ジグレット)を共同開発し、2月19日より、両社の国内販路を通じて提供開始する。

国内製造業は、GDPにおいて全産業の2割程度を占め、雇用・イノベーションへの波及効果も大きい基幹産業である一方、グローバルで進展する工場のスマート化の流れに対して、「コストがかかるため導入ハードルが高い」「使い方が複雑で現場に定着しない」「費用対効果が分かりづらい」などの課題がある。この産業課題に対して、村田製作所の製造業におけるノウハウとACCESSのDX・IoT分野におけるコンサルティングおよびソフトウェア開発力を融合し、現場主導型の改善活動を後押しするものづくり支援ツールを展開していくという。

JIGletは、①作業ランプの点灯・消灯を検知する「照度デバイス」、②ボタンを押して数をカウントする「ボタンデバイス」、③任意の作業時に操作して時間を記録する「サイコロデバイス」の3種類のデータ通信SIM内蔵センサデバイスがあり、指一本で操作可能なデータ収集と可視化用画面、通知用チャットアプリから構成されます。これらを用途により組み合わせて使うことで、ITの知識がない製造現場の担当者でも、簡単に設備や人の状態を記録・蓄積して工程のばらつきやムダをグラフで見える化でき、さまざまな改善活動や課題解決に活用可能。また、JIGletデバイスを既存設備に後付けできるため、大規模な設備導入・投資が不要で簡単に導入できるとのこと。

■JIGletの特徴
1.容易な初期設定・デバイス設置
 各センサデバイスはデータ通信SIMを内蔵しモバイル通信網を使用するため、煩雑なゲートウェイ設置や社内無線LANなどのネットワーク設定が不要で、簡単に後付けで設置できる。
2.簡単なデータ収集
 プログラミングを必要とせず、指一本で簡単に操作できるユーザインターフェースを用いて、データ収集ができる。
3.簡単なデータ活用
 収集したデータを時系列・リアルタイムに自動で見える化し、現場ですぐに確認することができる。

■JIGletの活用例(画像)
製造現場の効率化へ向けた「設備の非稼働要因を把握したい」「作業者別の生産性を把握したい」というニーズに対して、JIGletのサイコロデバイスと専用管理画面を用いることで、簡単にデータ集計・グラフ化ができる。

■販売開始日
2021年2月19日

■今後の展開
両社は、今後も市場ニーズに対応したソリューション開発に取り組み、製造業に限らず、同様の課題を有する他業界のDX化の推進に貢献していく。JIGletについては、海外の製造現場へも展開し、また、さまざまなニーズに応えるデバイス・センサの拡充を図り、継続的な発展を推進していくとしている。

ニュースリリースサイト(access):https://www.access-company.com/news_event/archives/20210219/