ゲート・ドライバとGaN パワー・トランジスタを集積した初のソリューションを発表

STマイクロエレクトロニクスは、シリコン・ベースのハーフ・ブリッジ・ゲート・ドライバと、2つのGaN(窒化ガリウム)パワー・トラジスタを内蔵した世界初のシステム・イン・パッケージ(SiP)製品プラットフォーム「MasterGaN®」を発表した。 MasterGaNプラットフォームで提供される製品は、最大400Wのコンスーマ / 産業機器向けの次世代チャージャおよび電源アダプタの開発加速、および小型 / 軽量化に貢献するとしている。

GaNパワー・デバイスは、機器の電力密度の向上や小型 / 軽量化、および高効率化に貢献する。そのため、スマートフォンの超高速充電器やワイヤレス充電、PCやゲーム機器用のUSB-PD小型アダプタ、および太陽光蓄電システム、無停電電源(UPS)、ハイエンド有機ELテレビ、クラウド・サーバなどの産業アプリケーションに最適なソリューションであるという。

現在一般的に市場で入手できるディスクリートのGaNパワー・トランジスタやドライバICの場合、性能を最大限に引き出すための専門的な知識が必要である。しかし、STのMasterGaNでは、簡単に高性能を実現できるだけでなく、製品開発期間の短縮や実装面積の縮小、組み立ての簡略化、および部品数の削減による信頼性の向上が可能。MasterGaNを採用した充電器とアダプタは、従来のシリコン・ベースのソリューションと比較して、80%の小型化と70%の軽量化が可能とのこと。

MasterGaNプラットフォームの最初の製品である「MasterGaN1」には、2つのGaNパワー・トランジスタによるハーフ・ブリッジ回路と、ハイサイド / ローサイド・ドライバが集積されている。

MasterGaN1は現在量産中で、厚さわずか1mmのGQFNパッケージ(9 x 9mm)で提供される。単価は1,000個購入時に約7ドルで、販売代理店から入手可能。
また、迅速な電源設計の開始に役立つ評価ボードも提供されているという。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001088.000001337.html