光加速度センサシステムの実用化~技術ソリューション事業発の地震計測機器

 JOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)は、技術ソリューション事業(注1)「新しい光干渉法を用いた無電源 4D モニタリングシステムの開発」および「光加速度センサシステムの技術開発と実証試験」を通じて、白山工業(株)と共同で、光加速度センサシステムの技術開発を実施しましたが、今般、白山工業(株)は、同技術をベースとした地震計測機器の実用化に至り、「光センサ地震計測システム」の提供を令和2年7月から開始したと発表した。
(画像:3成分光干渉加速度センサ)

 本光加速度センサシステムは、位相シフト光干渉法(注2)により、センサ部への電源供給なしの地震計測が可能であり、実証試験でその有効性が確認されれば、長期安定性や高温耐久性を有する本技術を適用して、過酷な環境下にある石油・ガスの地下探査、CO2地中貯留や石油ガス備蓄基地でのモニタリングなどの課題解決に貢献することが期待されるとのこと。

(注1)技術ソリューション事業:JOGMECが2013年より実施している、産油国等が抱える技術課題(ニーズ)に対して、JOGMECと我が国企業が一体となって解決策(ソリューション)を提供することで、我が国企業のビジネス創成を支援するとともに、産油国等との関係を強化することを目的とした事業。
(注2)位相シフト光干渉法:振動子の変位をレーザ光の位相のズレから捉える技術であり、計測光の一部の位相を変えることで通常の干渉計の計測範囲を超えた変位の測定が可能となる。

ニュースリリースサイト(JOGMEC):
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_08_000089.html?mid=pr_200903