必要なときだけ機能する省エネ実現センサ「リクレッサ」

リクレッサ・ラボは、送信機から受信機へ伝わる割合(伝達率β=受信量/送信量)の逆数(1/β)を検出する新しい技術、及びその技術を実現するセンサである「リクレッサ」*1を開発したことを発表した。
*1. 特許登録中(特願2020-012792)

【特長】
光電センサのような送受信を行う従来のセンサを、リクレッサに置き換えるだけで、以下の特長を獲得できる。
・必要最小限の電力消費
・動作距離の拡張(受信機による範囲の制約なし、設置時の送信量の調整が不要)
・検出遅延の短縮(距離換算が簡単なため高速)

【使用例】(画像参照)
不審者の侵入検出等に使われる赤外線センサ。通常時(左図)、送信機の送信量を自動的に最小限に抑えて、平均消費電力を減らす。検出時(右図)、受信機に赤外線が入ってくるまで自動的に送信量を増やす。霧や雨のときは必要な分だけ送信量が増えるので機能を損なうことはないとのこと。

【仕組み】
送受信を行う従来のセンサは、光や音等の送信量(Vt)を固定し、受信量(Vr)から伝達率を検出する(β=受信量/固定の送信量)。
一方、リクレッサは、受信量(Vr)を固定し、送信量(Vt)を変化させることで、送信量から伝達率の逆数を検出する(1/β=送信量/固定の受信量)。

【今後の取り組み】
リクレッサで使う技術は原理的であるため、防犯設備だけでなく、照明、FA機器 等、あらゆる市場へ応用できる。今後は各市場のニーズを知る企業や大学等と連携して共同研究・開発を行い、各市場に合う新技術・新製品を早期に世界へ送り出せるよう取り組む。また、様々な機器への組み込みを想定し、以下を提供していくとしている。
(1) 送受信を行う任意のセンサからリクレッサを作る基板モジュール
(2) リクレッサの特性を利用、超音波センサのような従来の距離センサでは作れない新距離センサモジュール

ニュースリリースサイト:https://www.atpress.ne.jp/news/223604